ジャガイモにはさまざまな種類がありますが、それぞれの違いを詳しく知っていますか？よく聞く男爵芋やメークインのほかに、「ばれいしょ」という呼称も耳にすることがあるでしょう。
そもそも「ばれいしょ」とは何なのか、そしてそれがジャガイモの一種であるのかという疑問について、この記事で解明します。
ばれいしょとは何か？
「ばれいしょ」という言葉に聞き覚えはありますか？実は、ばれいしょはジャガイモを指す言葉であり、その起源は非常に興味深いものがあります。
ばれいしょの語源
「ばれいしょ」という言葉は元々中国から来たもので、江戸時代末期に一人の学者がホドイモ（マメ科の植物）とジャガイモを同じものとして扱ったことから、ジャガイモを指す言葉として使われるようになりました。
ジャガイモ自体は1600年頃にオランダ人によって日本に伝えられ、当初は「ジャガタライモ」と呼ばれていたそうです。
ばれいしょの現代での位置づけ
今日では、「ばれいしょ」はジャガイモの別名として広く認知されており、様々な品種がこの総称で呼ばれることもあります。
ジャガイモの品種解説
世界には2,000種以上のジャガイモがあり、日本では約20種類が一般的に栽培されています。
これらの品種は一つ一つが独自の特徴を持ち、料理の際にどのジャガイモを選ぶかによって味や食感が変わります。
メークインについて
メークインはイギリス原産のジャガイモで、日本には大正時代に導入されました。
もともとは「May Queen」として知られているこの品種は、滑らかで光沢がある長楕円形の表皮が特徴です。
凹凸が少なく皮が剥きやすいため、扱いやすく、粘り気があってなめらかで甘みがあり、やや黄色い色のため煮崩れしにくく、煮物に最適です。
男爵芋の特徴
男爵芋はアメリカ原産のアイリッシュ・コブラー品種が日本で試験栽培された結果、成功を収めたジャガイモです。
この品種は、それを日本に紹介した川田龍吉男爵にちなんで命名されました。
形は丸く凹凸が多いため皮が剥きにくいですが、粘り気が少なくホクホクした食感が特徴で、様々な料理に適しています。
キタアカリについて
キタアカリは、北海道で男爵芋とツニカ品種を交配して生まれたジャガイモです。
その黄色い肉質から「栗ジャガイモ」や「黄金男爵」とも呼ばれています。外見は男爵芋に似ていますが、甘みが強く蒸すとホクホクした食感が楽しめ、焼き料理やフライに特に適しています。
粉質のため煮物には向かない点に注意が必要です。
インカのめざめについて
インカのめざめはアンデス地方の在来種とアメリカの品種が交配されて誕生したジャガイモです。
この名前はアンデスの古代文化に由来しています。やや縦長の形状と特徴的な黄色い肉質があり、粘り気が強いため煮込み料理に適しています。
鮮やかな色彩はサラダやお弁当の彩りにも活躍します。
まとめ
この記事では、以下のポイントを解説しました。
- 「ばれいしょ」とは元々中国のイモを指す言葉であり、日本ではジャガイモの総称として使われています。
- 実際には、「ばれいしょ」という名の具体的なジャガイモの品種は存在しません。
- メークインは表皮が滑らかで、粘り気があるため煮物に適しています。
- 男爵芋は表面に凸凹があり、粉質で、揚げ物や蒸し物に適した品種です。
- キタアカリは男爵芋よりも甘く、食べやすい改良された品種です。
- インカのめざめは、メークインよりも粘り気が強く、色がより黄色い特徴を持っています。
